『長く健康に生きる餌やりガイド』軽く書評

面白そうな本が出ていたので久しぶりにフルプライスで本を購入しました。

 

筆者はクリーパーでおなじみの安川雄一郎氏です。これがMPJ販売とかだったら多分様子見してたかも?

 

ここからは駄文が続きますので結論を先に書いておきます。

・亀飼い、蛇飼いは十分買う価値あり。

・トカゲの項目はあまり充実していないが、亀や蛇の項目を参考にトカゲ飼育に生かせる部分が結構ある。

・データベースは正直イマイチイマニ。

 

以上

 

それでは続きを。

爬虫類の餌と栄養素

最初の30ページほどで栄養や各種餌について軽い解説が入ります。この章では論文の引用もほとんどあらず、既に一般知識として周知されている物が多いです。主な栄養分や使用方法、物によっては繁殖法なんかもざっと書いてありました。

 

亀の餌やり

ここから本編といった感じで亀の解説が50ページ入ります。論文引用をそこはかとなく行いつつ、ただの餌の説明の留まらず、餌をふやかしたらどうか、水質と餌やりの関係、成長による食性の変化、肥満対策等かなり踏み込んで書いてありました。論文調の硬い文章ですが、イラストも豊富なので、初心者からハイアマチュア、どの層でも読みやすくまとまっていると思います。

 

蛇の餌やり

蛇の餌はカメやトカゲに比べるとシンプルなはずなのですが、ここもかなり丁寧に解説が入ってました。特に強制給餌の話は初心者はなかなか人に聞けないですし、どこを調べたらいいかもわかりにくいのでこの本を頼りにしてみるのは十分アリだと思います。

またボールやコーンのような一般種のみでなく、マイナーな偏食ヘビ等についての対処方法もしっかり記載がありました。

亀の解説同様結構な力が入ってました。

トカゲの餌やり

トカゲの餌については雑食性のトカゲも多く、カメ同様かなり複雑なはずなのですが、他の章で書きたい事を書き終えた感が強く、ちょっとここに来てトーンダウンしているように感じました。論文引用もほとんどありません。

このサイトはトカゲ飼いのサイトですので、特に注目して読んでいたのですが、正直ちょっとだけ期待はずれでした。これは厳し目に評価している訳ではなく、多分それほど力を入れてないんじゃないかなぁという純粋な印象です。

 

ワニの餌やり

ワニについてですが。10ページそこらのおまけ的な解説になります。現時点ではワニは新規で愛玩目的での飼育が原則禁止になっていますのでそれほど書ける事がないのは仕方ないですね。といっても日本語でワニの餌について解説している一般書はほぼ皆無ですし、ざっと読んだ感じワニ飼育において必要な事はある程度記載されているように感じました。

 

データベース

餌に関しての栄養価がまとめられています。基本的にググったらすぐ出てくるような一般的な野菜や魚介等がメインで、リクガメユーザーが欲しがっているような野草は含まれません。

 

感想

餌に関するエビデンスを集めた、というよりはクリーパーやビバガに散りばめられたベテランなら知っているけど今の飼育者ではなかなか拾えないような役に立つ情報が満載!という感じでした。今まで餌についての各論を扱った記事なんかはちらほらありましたが、与え方や餌への馴らし方、また餌やりに隣接した部分までがっしり踏み込んで解説している本は、医学書含め和書ではほぼありませんでしたので、そういう意味でも貴重な一冊になるでしょう。

ただサイエンスと記載されているのに釣られて、数字やエビデンスを求めてこの本を手に取ろうと思っている層にはあまりオススメしません。獣医の監修がない時点で薄々感じていましたが、生理、栄養学に関してはそれほど深い掘り下げは行われていませんでした。

餌の量に関するグラフ等ちょくちょくツッコミたい部分もあり、その点も残念。

あともう一つ。データベース目的であれば買う価値はありません。栄養価に関してはこれ以上に詳しいデータがネットにはいくらでも転がっていますし、期待していた餌虫のデータベースが、Mark Finke氏の論文をはじめとするトカゲのデータを漁ったことがある人間であれば誰でも見たことがあるデータの引用でしかなかったので、自前のデータを期待してた私としてはちょっとだけ期待はずれでした。まぁお金かかるししゃーないんだけどね。

 

 

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